今の気持ち

渡辺淳一の「失楽園」を読んだ。すごい!ちょっと浮ついた気分の方は、これを読んでから改めて考えをまとめてみたらいい。不倫の究極と言うか、結末までをとことん見せてくれる。こうまでして人生を終らせてしまったらやはり負け犬の部類に入ってしまうのではないかと思ってしまう。まあ、見方考え方の違いか、一概には言えないが人間として、人として根本は何か、深く考えさせられる。作者が医者だけに、よくここまで透徹した眼で心の奥底まで書けていると感心する。
丁度この本を読み終えた頃、地震に大津波、そして原発事故とこの世も終わりかと思う大災難に直面し、無常観もひとしおであった。
立ち直るにはどうしたらよいだろうか。昨日、尺八の練習中に突然「復活」と言えるようなメロディーが頭に浮かび、急遽ピアノに向かってそれを紙に書き留めたりした。
こうした思い付きを大切にして、何か新たな創造を生み出し、立ち直る原動力としていきたい。原発事故も幸い、大惨事とならずに済みそうでホッとしている。(本当かな?) 我が国の再生を確信している。日本には底力がある。強い! が、これを教訓としてこれからいかに活かしていけるか、課題は山積している。  (了)