因縁の和合

「Arch」東商4月号に出久根達郎の書いた、連載第47回「東京ゆかりの「人生」経営人」に「因縁の和合」と題して、二・二六事件の時にからくも生き延びた、時の首相「岡田啓介」が載っていた。
「世の中のことはすべて因縁の和合に発する。一人や二人の力でどうなるものでもない。なるようにしかならん」
終戦を画策して東條首相と対決した岡田は、昭和27年、84歳で死去した。
因縁:1 ものごとが起こるためにはたらくと考えられる、直接間接の、すべての原因。
    2 前から定まっていると考えられる運命、宿命。
    3 (運命が結びつけた)関係、ゆかり。
和合:むつまじく親しむこと。
上記、この人の言葉に無性に納得させられる今日この頃である。世の中の流れ、世論がくるくると変わっていくのだ。しかし、その中にあって、多すぎるほどの情報を自分なりに解釈し、しっかりと自分の意見を持って、この世の流れに向かい合う姿勢が大切であるとつくづく思う。先々への夢も少なく、中々過ごしにくい世の中になったものだ。 (了)