ゴルフ開眼

私のゴルフは“50の手習い”である。もっと早くから始めておけば上達も早かったのにと思われる。年数だけは経ってもポツリポツリとゴルフ場へは年に数回、それに先生にもつかず、練習も我流で打ちっ放しへ気の向いた時に行く程度であったからうまくなる筈もない。何にでも当てはまるかと思うが、一時でもひとつの事にのめり込む位熱心にやらないと身に付かず、うまくはなれない。ここ数年、お蔭様で月1回のゴルフコンペに参加出来、それに合わせて練習もカゴ打ちではあるが週に数回は実施出来る好条件に恵まれ、まだまだ上達に向かって右上がりである。昔からゴルフで鳴らした同期の仲間達は、お歳の所為かズルズルと落ち目に差し掛かっており、私との差が狭まりつつあるようだ。
そして昨日は、記念すべき日となった。12月の月例コンペでやっと私が優勝出来たのである。ゴルフはうまくなっていくにつれ、どんどんハンデが減り、勝つチャンスも押しなべて平等になるようになっている。私のハンデはまだ36。このハンデの威力は抜群で、いつも私は優勝候補なのだが、初めの頃は何とか良くても、いつもどこかで大崩れしてしまうのだ。
しかし昨日は前半でスコアを50にまとめ、後半も6ホールあたりまでダボペースで押さえ、早や優勝は目前と思われてからやはり勝負の怖さを味わった。終わりの3ホールですこしずつ崩れ、ダボペースからの+4、でもいつもの大崩れにはならず後半も58で踏みとどまり、Totalで“108”、ネットで“72”となって、2番手の人は“78”と断トツの優勝である。雌伏丸3年、初めての優勝で誠にめでたい。今回はドライバーが良く、パットもまあまあで最後まで大崩れがなかったのが良かった。打つ時にボールから目を離さず、クラブの振りも力まずに自然と振り落ちてくる感覚を途中に生かす工夫をした。クラブの選択も慎重にした。総じて“ゴルフ開眼”である。これまでシングルの人達からいろいろと教えてもらったことが納得できて自分の身についた。ゴルフはおもしろい。でも金と暇がかかり過ぎ、いつまでやれるかわからない。まあ、お付き合い程度、何とか人の足を引っ張らない程度、出来るくらいで良しとしよう。   (了)