一庶民の声

“ユニーク空幕長”として尊敬してやまない田母神俊雄元空幕長が連日、トップニュースになっている。この件について、一庶民の声として一言書いて見たい。
本日の読売の編集手帳欄に「…論文の内容に一理ある、ないの話ではなく、中国や韓国が怒る、怒らないの話でもなく、ましてや退職金を返納する、しないの話ではない。政治をないがしろにする空気ありや、なしや。その一点である。」とあった。
私に言わせれば、剣道でいうと、一本面を取られてから、外野席で「その判定待った、おかしい。」とケチをつけているようなもので、現在の政府の政策として一番頼りないところを突かれてあたふたしているように見える。
懸賞論文が公けの発表になるのか?お役所として何ら関与しておらず、ただ、公けの立場の人が、これまでの政府見解と異なる論文を書いたというだけで、情状酌量の余地は十分あるのではないか。主催者側が最優秀論文として認め、賞金300万円を贈るということに、拍手するとともに、世の中で今どのような点が待ち望まれているかがわかるような気がする。
要するに今の世の中、大事な何かが欠けており、その何かを待ち望まれている風潮にあることをこの事件はいみじくも物語っている。今の政治家もカエルの子しか育たないような土壌では発展しているとは言えない。でも、時の政府に逆らっては、正論としていかに頑張ってみても勝ち目はない。ここはやむを得ずとも殉教者の道を歩まされることも覚悟しなければならないかもしれない。ちゃんと見る人は見ている。そのまま放っておいたら大変な事になりますよ、と警告したい。
村山見解や今の政府の見解なるものがどのようにして出てきたか、それを国民全体がちゃんと納得しているのか、改めてその「真の近現代史観」なるものを検討し直すことも良いではないか。この際、千載一遇のチャンスであると私は見る。
戦後すでに63年、“悪い事をしました”だけではないと思う。臭い物にフタ、では世の中衰退の一途を辿っていく。
陰の力、“真の近現代史観”をテーマにして、多額の賞金をつけ、懸賞論文募集を主宰した側の真意もこの際、聞いておきたいものだ。         (了)