ひとつの道

今日は尺八の役員会だ。先日、2年に一度の演奏会を終了し、その反省会と次回のための曲選びが主な議題である。行きがかりの電車の中で機関誌「楽報5月号」を読み終えた。小、中学校への訪問授業風景に興味をそそられる。弟子の育成に力を注がなければ…とも思う。私は「とに角吹け」とハッパをかけて楽しく共に学ぶことには自信がある。現役時代も12名も仲間を集めて市ヶ谷台の本館、大講堂の屋上でブーブーやっていたし、これまでに2人もそうした中から尺八の実力者(共に師範)に育っている。私の不得手なのは楽理で、やれ6本だのロ調陰旋法だの未だにチンプンカンプンなのである。作曲もやる身なのでもっと基本に立ち返って基礎の楽理を勉強しなければならないと改めて痛感している。なーに、本格的にねじり鉢巻で1wもやれば身に付くだろう。そうしたらもっと弟子の育成に拍車がかかる筈である。
尺八を吹くことは心肺を鍛え、いい運動になるし、両手指を忙しく動かすのでボケ防止にももってこいだし、皆で合奏でもすれば楽しく、長続きもするというものである。邦楽(尺八)愛好者の育成に今後、力を入れていこうと思う。
何人か尺八吹きが集まって「老人ホーム巡り」をして「癒し」をまわり中に配って回るのが私の夢である。
尺八からそうした“ひとつの道”が大いに開けてくるのである。     (了)