寝坊

昨夜、目覚まし時計をかけ忘れ、今朝方すっかり朝寝坊をしてしまった。“春眠暁を覚えず”である。ふっと何かいつもよりずい分明けるのが遅いなあ、といった感じで目が覚め、枕元を見たら時計がない。急いで掛時計を見たら何と7時27分を指している。いつもの起床時間より1時間半も遅い。今日は休日でもないし、もうとっくに家を出ていなければならない時間ではないか。さあ、あわてて起き出し、顔を洗って着替えをしてすぐに家を飛び出した。今朝の新聞も持った。玄関口にあったハガキ(投函用)をちゃんとカバンの脇に突っ込むあたり、我ながらしっかりしている。妻が起きてきて、玄関の鍵は掛けなくていいと言ってくれた。こうした時、一番早いのはやはり自力で走る自転車だと思う。
昨日の荒天とは打って変わり、おだやかな花曇りで助かった。自転車置き場で隣の自転車がバターンと倒れたが、かまってなんかおれない。北柏の駅まで10分、駅前のポストにも寄り、07:46発の電車に乗れた。柏駅で快速に乗換えだ。ひたいからジワッと汗が噴出してくるのを混み合った中、ポケットからハンカチを何回か出してふいた。降りる前に向かいのホームに快速が入ってくるのが分かり、これは次の電車かなと思ったが、皆が急ぐ流れに乗って走っていったら、電車の方も乗り降りに時間がかかり、その電車に乗れた。07:50発の快速上野行きである。カバンと新聞を手に持って、片手は吊革につかまった状態のままで、時折手を持ち替える位しか出来ない。こんな状態は快速に乗っていれば毎度の事である。ただ、鼻血の一件から幸いに遠ざかって居れるのが嬉しい。カバンの中には今でもマスクと粒状の脱脂綿は入れている。でも今日はポケットにちり紙を忘れた。どこかにないかとカバンの中を覗き込んでみたが、ない。家でも職場の机の中にもポケットちり紙が山積みなのに、ない時はないものだ。一円玉だってそうだ。常に小銭は最小限サイフに入れておくのを忘れないようにしたい。ついでだが私のカバンの中には、携帯ラジオにペンライトを常備している。大きめで透明のビニール袋(頭がすっぽりと入るやつ)も以前は持っていた。あれもあったほうがいい。何のため?どんな事に遭遇するか分からないからである。“備えあれば憂いなし”である。
08:50、無事職場についた。09:00始まりだから遅刻でも何でもない。いつもより15分位遅いくらいで「お早うございます」と何食わぬ顔で入って行き、あとはいつも通りの流れに乗る。妻に早速メールを入れた。そしたら「良かった。神棚は二人分拝んでおきました。」と返事が来た。
自信がついた。朝、7時30分に起きても大丈夫だ! でも、いつものペースから全くはずれ、お腹も空いてきた感じだ。こんな忙しさはもう味わいたくない。     (了)