隣人の死

近所のご主人が亡くなった。ほんの1年くらい前までは元気そのもので、やや小柄ながら筋骨隆々、ゴルフはシングルの腕前で、常に体力の維持向上に努め、また趣味みたいに団地内の植栽に多大の貢献をされていた。社会人としてすばらしい方であった。私の2つ上で、よく草取り作業の時など話をしたが、この春、何だかげっそりと痩せられ、本人から「あと半年も持たないと医者から言われた」と割りと平静な口ぶりで話され、こちらが吃驚した。その後も公共場所の植木の剪定などをいつも通りせっせとされている姿に、あれは本当のことなの?と半ば気楽に眺めていた時もあった。ここ2ヶ月ほど、そのお姿を見かけなくなったと思っていた矢先、一昨日の夜、ちょうど勤めから帰ったその玄関先で、おとなりのご主人から、「亡くなられて今夜がお通夜」と聞かされ、吃驚ぎょうてん、何とかお通夜に間にあった。ご冥福を祈る。
それにしても、あんな元気なお方が、と今更ながら驚く。定期健診の必要性を痛感する。ガンは早期発見出来れば直るものだ。また、ここ数十年、タバコは止めていても、若いときに吸っていると、その弊害が体の中を蝕み、後になって、その影響が表われてくるらしい。
節制をして健康維持に努めると共に、定期健診、そしていざという時のための保険と、これから先の人生を真っ当するために悔いのないよう今から対処していこう。明日のことは分からないが「人事を尽くして天命を待つ」ということであろう。
  (了)