エイラとの再会

エイラ・シリーズの第5部「故郷の岩屋」(全3冊)を近くの図書館から借りて読んだ。相変わらず素晴らしい。これまで第4部までの全12冊を読み終えてから2年近く経つが、すんなりと次の状況に入れた。夫ジョンダラーの一族の元へ辿り着き、エイラもやっとランザドニー族の一員として受け入れられ、愛の結晶(女の子)も授かる。彼女の持って生まれた能力(プラスアルファー)の所為か、妻として、母としてだけのささやかな幸せな暮らしでは済まない、これから先の試練と活躍ぶりが期待される終わり方である。次のシリーズが出るのが待ち遠しい。これらエイラ・シリーズ及び原始時代の生活ぶりから改めて思い返されるのは、エイラの貴高さ、あらゆるものに対しての“慈愛の心”の崇高さにある。彼女はこれをあらゆる辛酸を嘗め尽くして得た。汗と苦労の賜物なのである。
この時代の男と女の関係、結びつきは社会生活の中でしっかりと役割分担されており、何でも自由な現代社会のほうがかえって野放図でほったらかしの弊害をこうむっているように思える。大人達はもっと若い人達の面倒を見てやらなければいけない、言い換えれば教育の大切さだ。これは学校教育だけではない。親もしっかりと子供達を躾けなければいけない。
エイラ万歳!ジーン・アウル(作者)は本当に素晴らしい人だ。          (了)