血液型思考

日本人の血液型はA型が多い。比率的に言えば、A、O、B、AB型が4:3:2:1の割合が標準だという。
この度、新しい第三の職場で、たまたま血液型の話が出て、総勢8名の少人数ながら、社長を含め中枢の4名が皆O型であることがわかった。B型が私を含めて3名、そして最も多い筈のA型が1名と変則的な構成である。O型は“親分肌”で旗振り役となる傾向があり、うちの職場は“船頭多くして船、山に上る”ことになりかねないなあ、と今から楽しみ(?)に見守っている。
まだ、この新しい職場に勤め始めて半月位しか経っていないが、環境も良く、すぐに慣れた感じだ。でも昼食時など、4、5名で揃って出掛けるのだが、行き場所やメニューの選定等で自分の主張を堂々と述べ合うあたり、やはり“船頭さん多し”の趣が濃厚である。
さて、“至福の時”を得るために通っている地元のフィットネス・クラブでも出入り口のロビーにインストラクター25名が写真入で紹介されているが、血液型までしっかり書き込んであるので興味津々で調べてみた。何とA型:14名、O型:6名、B型:4名、AB型:1名の計25名であった。標準的にはA:10、O:8、B:5、AB:2となるので、この場合A型が圧倒的に多く、他のすべての分にまで侵食してきている。A型は真面目でハメをはずすのを嫌う傾向にあるから、インストラクター(教師)には打って付けなのであろう。
昔、第一の職場で術科学校に入校した時のことである。学生7名で私が一番の年長(卒業期が上)だったので学生長となったが、学生達をまとめるのに大変苦労した。その時の血液型構成は、A型:4名、O型:2名、B型:1名(私)であった。O型の1人が“親分肌”で例の旗振り役となり、他のO型もちょっと格が違い過ぎたのでそれに同調、そしてA型の4名がすっかり、この“親分肌”になびいてしまったのである。こうなると、残されたB型(1名)はつらい。今更、尻尾を振ってついていくことは真っ平御免と、“正義は我にあり”とばかりに学生長として突っ張っていた。
例の“親分肌”は何やかやと無理難題に近いことまで主張してきたが、お互い大人でもあり、指導教官もいて、規律の厳しい校内のこととて、何とかやってこれたという苦い経験を持つ。
マイペースだが争うことの嫌いな芸術家肌のB型をよろしく、で締めくくっておこう。  (了)