落葉サラサラ

sadoji2005-11-16

何故、木の葉は落ちるのか。落葉樹だから、では理由にならない。落葉樹は4月から10月までの間に盛んに光合成をして成長し、種子をつくるための養分を貯蔵する。しかし、秋になり日差しが減り、気温が下がると、葉の葉緑体での光合成能力が一気に落ち、このとき落葉樹が緑の葉をつけたままだと、栄養不足で植物体を維持できなくなってしまう。また、乾燥する冬には葉の裏の気孔からどんどん水分を奪われてしまうため、葉があると木全体が死んでしまうことになる。そこで落葉樹は生育に不利な冬の時期は、一度に葉を落として休眠するわけである。どうやって葉を落とすかというと、葉の根元にオーキシンという物質がしだいに増え、これにより葉が老化して紅葉し、落葉しやすくなり、わずかな風でも散っていく。落葉には植物が体を維持するためのもう一つの理由がある。植物は根から必要なものを吸収しているが、このとき間違って吸い込んだ不要のものや老廃物を葉に貯えておき、これを年に一回捨てる必要があり、これが紅葉→落葉という現象になる。葉は木の根元に溜まり、バクテリアに分解されて新たな養分となっていく。
一方、常緑樹は特別な葉を持ち、寒さと乾燥に強い。そのため常緑樹は冬になっても水がある限り、光合成し続けている。しかし常緑樹も一枚一枚、少しずつ葉を交替(落葉)させてはいるが、目立たず、一年中緑に見えている。 以上、NISSAYの「なるほど!ザ・インフォ」より             (了)