トンボの話

sadoji2005-09-05

トンボや蝶々は、私達の生活の中に、ある意味で溶け込んでいる。その飛び方からして、スイスイやヒラヒラと愛らしく心を和ませる。
先週、木更津への出張帰りに、素晴らしいおみやげを貰って帰ってきた。竹細工のトンボである。“たかが竹トンボ されどバランス・トンボ 人生は挑戦とバランスなり”と付箋がついている。作者の彼は、剣道の達人でもある。
昨年、たまたま、この竹細工に巡り合い、その精巧な出来と、動きの面白さに魅せられてしまった。年賀状のやり取りの中にも、このバランス・トンボを話題にし、いずれ、是非共ひとつ欲しい旨を申し込んでいた。
そして先週の9/2(金)、仕事に一段落し、ひょっこりと立ち寄った相手先で、くだんのバランス・トンボが目立つ接客用のテーブルの上と、窓際の書棚の上と、二つ置いてあった。何気なく水を向けてみると、あちらの分は私用に取っておいたとの有難い話に進展したので、“待ってました”とばかりに早速、持ち運び用の手提げ袋を用意して、改めて出直すこととし、その日の内に我が家の玄関口に鎮座ましますこととなった次第である。
鬼ヤンマのような大きなトンボで、羽を広げ、ゆうゆうと飛び出す状態で、尖った口元に重心があり、そこを基点にして細い竹の先にチョコンと止まり、大きな目玉でまわりを見回しながら、そよとくる風に微妙に反応してフワリフワリと漂う。足元の竹の葉先には、また、精巧なバッタが二匹、しっかりと取り付いている。
我が家の玄関口がピリッと締まり、風格が出てきた。特に、これからの秋口が似合いである。                           (了)