ポッカリ穴

何か心にポッカリと穴があいたようだ。娘を嫁に出すということは……。
この世の中には居るが、別の世界に行ってしまい、もうほとんど会える機会がない。淋しい。あれ程、毎日の帰りを気遣い、迎えの車の時間を気にしてビールも飲めないと面倒臭がっていたのに、もうその心配をする必要がないと素直に喜べない。
スパッと昨日から雲隠れしたように、私達の前から消えてしまった。
我孫子の息子夫婦の飼っているアビー(犬)も、一緒にいたり、離れていったりの繰り返しで、常に“別れ”がつきまとう。
いつも一緒に居れる人は……。連れ合いとは、もう直ぐ39年も一緒に暮らしている。血液型の相性占いで私がB、妻がAの私達は“波乱に富んだ人生”とあり、のんべんだらりとした退屈な一生ではないようだ。今も一緒に居て、相手が空気のようだとはとても思えない。何かと行動的で新鮮味を失わず、溌剌としている。口うるさい相手でもある。私のほうが2つは年上なのだから、ジジ臭くなっても仕方ないとは思うが、ここはひとつ見習って、気も若く元気溌剌といこう。
原点はフィットネス・クラブへ通う習慣をつけること。私本来の特色(趣味を生かすこと)を維持するためとの時間配分が今後の課題となる。
まあ、心にポッカリあいたような大穴は、忘却と共にすこしずつ塞がるだろう。共に生きていく人を大切にして、生き甲斐を見つけ、明るく前向きな生き方をしようと思う。目標は定まっている!                        (了)