日曜のA.M.

日曜日の午前中、9時からのテレビ番組を楽しみに観ている。
まず、3チャンの「日曜美術館」、そして10チャンの「題名のない音楽会」。
10チャンの方は30分番組なので、大抵こちらを観て後、3チャンに切り替えて残り30分を見ることが多い。
先日の17日もそのような観方となった。
指揮者“佐渡裕”はバーンスタイン小澤征爾に師事し、バーンスタインからは「ジャガイモのような若者を見つけた」と大変可愛がって貰ったという。
つまり“ジャガイモ”とは未だ独自の味付はないが、世界中の人達に喜ばれる幅広い料理に発展するだろう、という意味らしい。
実際に彼がシエナ・ウインド・オーケストラを指揮して、“演歌エキスプレス”なるものを演奏したのを聴いて吃驚した。
彼の衣装といったら、マツケンサンバを思わせる金ピカのド派手な着物で、団員にも色とりどりの着物を羽織らせ、演歌の有名なメロディーを次々と“つまみ喰い”して、10曲位メドレーで流すという庶民受けするものであった。“津軽海峡冬景色”に“氷雨”から“青い山脈”まで思いついた曲を勝手に取り込んだようなハチャメチャ振りが大いに受けていた。
我国は、小中学校の7割が吹奏楽に力を注いでおり、その卒業生達で裾野の広い吹奏楽派を形作っていて、クラシック派との橋渡しに彼は大活躍中である。
日曜美術館の方は“清水登之”で、アメリカ仕込みながら従軍画家として活躍、息子を戦争で失ってからは彼の肖像画に魂を注ぎ込むといった異色の天才画家を紹介していた。(了)

ブラスの祭典

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僕はいかにして指揮者になったのか

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