この道をどこまでも

読売新聞のコラム「時代の証言者」としてシリーズで27回連載された、体操選手池田敬子さんの最終回に載った言葉を抜粋して掲げます。「小さな目的を持って、好奇心を失わないことが、生き方を楽しむコツ。老いとか挫折とか、道が曲がっていても、ああ私は年とった、もうだめなんて考えないこと。今の状態を「よし」としてまず受け入れるんです。こういう結果だった、それをよしとして、そこを基準にまた頑張る。体操競技で私はいつもそうしてきた。81歳の今も、何かがやりにくくなったら、この年だとこうなるのか、じゃあこっちのやり方はどうかなと工夫する。年を取れば着実に、人間は衰えていくんですから。それを認める力さえあれば、前向きの好奇心がわくんです。山登りは、下っている時も夢中になれる。自分でブレーキを踏みながら、うまく乗り越えていこうとするからです。夢中が続く限り、登山は終わらない。」
言っていることが、とても前向きでシルバー世代として大いに見習うべき生き方だと思います。この記事に「この道をどこまでも」という標題がついていました。      (了)